2008年05月01日

屋根型の話

94c30662.jpg (祭礼中間管理職

屋根の形は一番初めに決定するのであった。

やぐらは切妻型が主流である。理由は不明瞭であるが、やぐらにはシンプルで姿見の良い切妻がよく似合うと、近年まであまり冒険されなかった部分である。最近では大西町が平成13年に切妻から入母屋に改修されているが、それに続く町は出ていない。

我が町でも、「新調するのなら思い切って豪華な扇垂木にしてはどうか」との意見も出る。しかしながら『現在(先代)のやぐらを踏襲する』との意見が尊重され、見た目ががらりと変わる入母屋扇垂木での新調は見送られた。


私の個人的意見では入母屋の屋根が好きです。どっしりした重厚な破風板、丸みを帯びた箕甲、扇形に綺麗に並ぶ垂木、と豪華でどっしりした屋根が好きなんです。このへんは他の地車マニアさんとは違うとこだと思います。皆さんはシンプルで地車の形が引き立つ切妻の方が好きという方が多いですからね。

ただ私も自町の新調やぐらは切妻を推しました。やぐらには切妻しか似合わないとは思いませんが、うっとこのやぐらが扇垂木になってるところは想像し得ないものがありました。イメージの問題なんでしょうけどね。下出は百姓町で、町のシンボルのやぐらが入母屋でも全くおかしくはないんですけど。

マニアの方には(入母屋は入母屋でも)二重破風にはヨダレ出てくるって人もいますが、私は二重破風よりも普通の入母屋の方が好きです。

まぁ私が個人のやぐらかだんじりを作るとしたら屋根は入母屋にします。並松みたいなまるっこくてごっついの。で垂木は小さくて本割付で。小屋根は三段垂木のフル扇で。


余談はさておき、屋根の形は決まったが、「何か他の町にはない特徴を出したい」との意見が方々から出てきた。パッと見ては分からないが、ちょっと見入るとオッと思わせたい、そういった特徴を屋根で出せないか。

そんな意見を待ってましたかのように新調委員会のマニア部隊は口をそろえてこう答えるのである。「そこで三段垂木でっせ」三段垂木はだんじりでは少しばかり流行りだした頃であるがまだまだ数は少ない。岸和田の三田町小倉、畑町、和泉市の黒鳥町上泉が有名である。

ただ垂木を三段にするだけでなく、さらに特徴を出す為に三段目を丸みを帯びた尾垂木とすることに決定したのである。一段目は紋入金型風唐草彫刻、二段目に獅子と獏の彫刻、そして三段目に尾垂木に似合うぐっと下に突き出た龍の彫刻と、非常に手の込んだつくりとなったのである。

DSC01501.JPG DSC01500.JPG

もちろん三段目の茨垂木は箱棟から続いている一本もの。破風板には錫杖(しゃくじょう)彫りが施されている。紙屋町のように軒の平に細工をすることも考えられたが、あまり彫刻を入れすぎると目が散る恐れがあるとの理由で見送られた。

2608933.jpg 紙屋町の細工(だんじりネット

切妻・入母屋・二重破風の解説はこちら

飛檐垂木・地垂木・尾垂木の解説はこちら

錫杖彫り:錫杖(しゃくじょう)とは頭に金属の環が数個ついている杖。修験者などがこれを地面で突いて音を鳴らして歩く。虹梁の下側に錫杖形の彫物を施すことで結界を表しているといわれる。

ちなみに通常の屋根のままだと両端が下がって見えるので、少しだけ反り(テリ)を入れています。金具で反りを表しているやぐらは多いのですが、屋根本体に反りを入れているのは阪南市では(切妻では)下出が初めてだと思います。
posted by さざん at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 祭りのこととか | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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