建国記念の日とは日本の国民の祝日の一つ。日付は2月11日。かつての紀元節。日本書紀にある神武天皇が即位したとされる日に由来している。この日付をグレゴリオ暦に当てはめると紀元前660年2月11日となる。
建国記念の日と定められた2月11日は、かつて紀元節という祝日であった。紀元節は日本書紀が伝える神武天皇が即位した日に基づき、紀元の始まりを祝う祝日として1872年(明治5年)に制定された。この紀元節は1948年(昭和23年)に制定された「祝日に関する法律」に伴い廃止された。
神武東征
神武東征は、天皇家の初代神武天皇が日向国を発ち、大和を征服して橿原宮で即位するまでの日本神話の説話である。
神倭伊波礼毘古命(カムヤマトイワレビコ)は、兄の五瀬命(イツセ)ととともに、どこへ行けばもっと良く葦原中国を治められるだろうかと相談し、東へ行くことにした。日向国を出発して筑紫国へ向かい、豊国の宇沙(現 宇佐市)に着くと、宇沙都比古(ウサツヒコ)・宇沙都比売(ウサツヒメ)の二人が仮宮を作って食事を差し上げた。そこから移動して、岡田宮で1年過ごした。さらに進んで阿岐国の多祁理宮(たけりのみや)で7年、吉備国の高島宮で8年過ごした。
浪速国の白肩津(現東大阪市附近。当時はこの辺りまで入江があった)に停泊すると、ナガスネビコが軍勢を起こして待ち構えていた。ナガスネビコと戦っている時に、イツセはナガスネビコが放った矢に当たってしまった。イツセは、「我々は日の神の御子だから、日に向かって(東を向いて)戦うのは良くない。廻り込んで日を背にして(西を向いて)戦おう」と言った。それで南の方へ回り込んだが、イツセは紀国の男之水門に着いた所で亡くなってしまった。
カムヤマトイワレビコが熊野まで来た時、大熊が現われてすぐに消えた。するとカムヤマトイワレビコを始め兵士たちは皆気を失って倒れてしまった。この時、熊野の高倉下(タカクラジ)が、一振りの太刀を持ってやって来ると、カムヤマトイワレビコはすぐに目が覚めた。カムヤマトイワレビコがその太刀を受け取ると、熊野の荒ぶる神は自然に切り倒されてしまい、倒れていた兵士も気絶から覚めた。
カムヤマトイワレビコはタカクラジに太刀を手に入れた経緯を尋ねた。タカクラジによれば、タカクラジの夢の中にアマテラスと高木神が現れた。二神はタケミカヅチを呼んで、「葦原中国はひどく騒然としており、私の御子たちは悩んでいる。お前は葦原中国を平定させたのだから、再び天降りなさい」と命じたが、タケミカヅチは「平定の時に使った太刀があるので、その刀を降ろしましょう」と答えた。そしてタカクラジに、「倉の屋根に穴を空けてそこから太刀を落とし入れるから、天津神の御子の元に持って行きなさい」と言った。目が覚めて自分の倉を見ると本当に太刀があったので、こうして持って来たという。その太刀はミカフツ神、またはフツノミタマと言い、現在は石上神宮に鎮座している。
また、高木神の命令で八咫烏が遣わされ、その案内で熊野から大和の宇陀に至った。
宇陀には兄宇迦斯(エウカシ)・弟宇迦斯(オトウカシ)の兄弟がいた。まず八咫烏を遣わして、カムヤマトイワレビコに仕えるかどうか尋ねさせたが、兄のエウカシは鳴鏑を射て追い返してしまった。
エウカシは軍勢を集めて迎え撃とうとしたが、軍勢を集めることができなかった。そこで、カムヤマトイワレビコに仕えると偽って、御殿を作ってその中に、入ると天井が落ちてくる罠を仕掛けた。弟のオトウカシはカムヤマトイワレビコにこのことを報告した。そこでカムヤマトイワレビコは、大伴連らの祖の道臣命(ミチノオミ)と久米直らの祖の大久米命(オオクメ)をエウカシの元に遣わた。二神は矢をつがえて「仕えるというなら、その仕えるための御殿にまずお前が入って仕える様子を見せろ」とエウカシに迫り、エウカシは自分が仕掛けた罠にかかって死んでしまった。
忍坂の地まで来たとき、土雲の八十建(数多くの勇者)が待ち構えていた。そこでカムヤマトイワレビコは八十建に御馳走を与え、八十建に対して80人の調理人をつけ、調理人に刀をしのばせた。そして合図とともに一斉に打ち殺した。
その後、登美毘古(ナガスネヒコ)と戦い、兄師木(エシキ)・弟師木(オトシキ)と戦った。そこに邇芸速日命(ニギハヤヒ)が参上し、天津神の御子としての印の品物を差し上げて仕えた。
このようにして荒ぶる神たちを服従させ、畝火の白檮原宮(畝傍山の東南の橿原の宮)で即位した。
その後、大物主の子である比売多多良伊須気余理比売(ヒメタタライスケヨリヒメ)を皇后とし、日子八井命(ヒコヤイ)、神八井耳命(カムヤイミミ)、神沼河耳命(カムヌナカワミミ、後の綏靖天皇)の三柱の子を生んだ。


地車彫刻に彫られる神武東征は、那賀須泥毘古(ナガスネビコ)の抵抗にあい苦戦する場面。天皇の持つ弓の先に金色の鳶がとまり、敵軍はその光に目が眩み、戦意を失し降伏する。















